
こんなお悩みを解決します。
この記事では、進級が近づく3月に、子どもたちが「大きくなった!」と実感できる保育活動や、新しいクラスへのわくわく感を高める具体的な方法を紹介します。
忙しい3月でもすぐに実践できる活動ばかりです!
- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 保育者向け教材制作者


- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 保育者向け教材制作者


記事の前半では「3月の保育で大切にしたいこと」についてまとめ、後半では「具体的な活動アイデア」や「進級のスケッチブックシアターの活用法」「注意点」「保護者対応」まで紹介しています。



「3月にはどんな保育をしたらいいかわからない」という保育士さんは、ぜひご覧ください!
3月の保育で大切にしたい3つのこと
①成長を一緒に味わう
3月は1年間の集大成の時期です。
子どもたちが「大きくなった」と実感できるよう、具体的な成長の姿を言葉にして伝えましょう。
- くつ下がはけるようになったね
- お片付けができるようになったね
- 走るのが速くなったね



特別なことでなくて大丈夫です!
子どもたちを毎日見ている担任だからこそ気づける小さな変化や、「がんばりたい」という気持ちに声をかけていきます。



子どもと一緒に嬉しい気持ちを味わっていきましょう!
②進級への期待を育む
3月は進級して新しいクラスになる橋渡しの時期でもあります。
「◯◯組さんになると、こんな楽しいことができるよ」と具体的な楽しみを伝えることで、子どもたちの期待感を高めることができます。



ただ、子どもたちは言葉よりも、実際に見たり触れたりする体験から理解していきます。
例えば、
- 新しいクラスの部屋で実際に遊ぶ
- 進級先で使うおもちゃを少し体験する
- 上のクラスの子どもたちと交流する
という活動も効果的です。



楽しい雰囲気づくりを心がけ、安心感の中で期待を育むことが大切です。
③子どもの気持ちを理解する
3月になると、大人が忙しくなる様子や雰囲気の変化を感じ取る子どもたちも出てきます。
「何となくいつもと違う」「なんだか落ち着かない」という気持ちから心が揺れて、
- 走りまわる
- 普段より泣きやすくなる
- 甘えが強くなったりする
という姿になることもあります。



このような時期だからこそ、いつも以上に子どもの行動の背景にある気持ちを理解し、安心できる環境づくりを心がけましょう。
「いつもと同じ」1日の流れを大切にし、スキンシップを増やしたり、静かに過ごせるコーナーを設けたりするなど、心の安定につながる配慮が必要です。
「大きくなった!」を実感させる4つの活動


①手形・足形比べ
入園や進級時など以前にとったものと比べて、子どもたちに成長を実感させる活動です。



春先などに手形を取っていないとできませんが、成長がひと目でわかります!
手形・足形をとるときのポイントは以下の通りです。
- 絵の具は薄めに伸ばしておく
- 押す前に「ぎゅっと押すよ」と声をかける
- すぐに手を洗える準備をしておく
手形スタンプ台をつかうと簡単ですね!



画用紙に「以前と今の手形」を並べて貼って、クラス分を壁に飾ったら、保護者にもわかりやすく成長を伝える方法となります。
②人形のお世話遊びやままごと
いつもやっている人形遊びやままごとも、保育士の声かけで子どもたちに「大きくなった」という実感を持たせる活動になります。
担任が人形遊びやままごとの中に一緒に入って、
- もうすぐお兄さんになる◯◯くんだから、赤ちゃんも優しくお世話するだろうな。
- 赤ちゃんをおんぶしてくれる優しいお姉さんはいないかなぁ?
- あとちょっとで◯◯組になるステキなお兄さんだから、片付けも早いなぁ。
などと一声かければ、



えっ、なんだって!?(ニヤリ)



私がおんぶする!(ニヤリ)
と、はりきってステキなお兄さん・お姉さんを演じようとするでしょう。
大きくなることは嬉しいことで、担任の声かけで「優しくなりたい」「ステキになりたい」という思いがふくらみます。



子どもたちは遊びの中で成長した姿を自然と見せるようになりますよ。
③できるようになったこと探し
「できるようになったこと」をみんなで探す活動です。
■1〜3歳児クラス
保育者がリードして、できたことをみんなで一緒に確認するのがスムーズです。
- 「ズボンがはけるようになった人〜?」と質問して、手を上げてもらう
- できるようになったことを集まりで自由に発言してもらう
- 「◯◯もできるようになったんだね!」と保育者が1つ1つ言葉にする



「◯◯ができるようになったみんなはすごいなぁ。じゃあ、先生とタッチしよう!」と子どもとタッチをして喜ぶのも効果的です。
■4〜5歳児クラス
手を上げてみんなの前で発表する形が良いですね。
ただ、「前に出るのが苦手な子」や「すぐに思いつかない子」もいるので、
- 事前に「何ができるようになったかな?」と一緒に考えておく
- 意見が同じ子がいたら、一緒に前に出るのもOK
- 思いつかなかったら、あとで発表もOK
など、参加しやすくするのがおすすめです。



どうしても見つからない子がいたら、友だちに考えてもらうとステキな意見が出ることもありますよ!
④小さいクラスとのお散歩
3〜5歳児クラス向けですが、小さいクラスの子とお散歩に行くのも大きくなったことを感じる活動です。



「優しく手をつないであげようね」「車が来たら守ってあげてね」と伝えると、子どもたちの気持ちは高まります。
散歩は楽しいけれど危ないこともあるので、
- 事前に「散歩のお約束」を伝える
- 行き慣れた道や公園を選ぶ
- 行き先は近場にして、ゆっくり歩く
などが大切です。



一緒に遊んだり、絵本を読んであげたりする交流も「お兄さん・お姉さん」を感じられる楽しい活動になりますよ!
進級への期待を高める5つの活動


① 新しいクラスのお部屋を探検
進級先のお部屋を実際に見に行って、少しだけ遊ぶ活動です。
「ここが〇〇組さんのお部屋だよ」「このおもちゃで遊べるようになるんだよ」と伝えると、子どもたちはワクワクした表情になります。



初めての場所は子どもにとってドキドキするものですが、事前に見ておくと安心感につながります!
お部屋探検のポイントはこちら。
- 相手のクラスの担任に事前に相談する
- 20〜30分ほど遊べるようにする
- きれいに片付ける(←これ大事です)
憧れのクラスや新しいおもちゃに子どもたちのテンションはぐーんと上がります!



失敗しやすいのが「おもちゃの片付ける場所」がわからなくなることです。
子どもたちが遊ぶ前に「どこに何があるのか」しっかり見ておくことをおすすめします。



心配な方はおもちゃ棚の写真を撮っておくと安心です!
② 「大きくなったら使えるよ」おもちゃ体験
進級先のクラスで使うおもちゃを、今のクラスに持ってきて遊ぶ活動です。
「〇〇組さんになると、こんなおもちゃで遊べるようになるんだよ」と伝えると、子どもたちのわくわくが高まります。



お部屋探検より準備が簡単で、相手クラスの負担も少ないのがいいところです!
おもちゃ体験のポイントはこんな感じ。
- 子どもが興味を持ちそうなおもちゃを2〜3種類選ぶ
- 「特別な時間」として設定する
- 使い方を丁寧に教えて、大切にあつかう経験にもつなげる
クラスの子どもたちが十分に遊べるように、おもちゃの数や種類を決めることが大切です。



「〇〇組さんになったら、もっといろんなおもちゃで遊べるよ」という言葉で、進級への期待がグッと高まりますよ!
③進級カウントダウンカレンダー
進級までの日数を数えるカレンダーを用意して、子どもたちが毎日シールを貼っていく活動です。
「あと◯日で◯◯組さんだね」と伝えながら順番にシールを貼っていきます。



日にちの感覚がまだつかめない子どもでも、シールが増えていくことで「もうすぐ」という感覚がわかります!
カウントダウンカレンダーのポイントは次の通りです。
- 見やすい場所に掲示する
- 子どもが喜ぶかわいいシールを用意する
- どんな順番なのかをわかりやすくする
朝の会の時間に「今日のカレンダー係さん」として担当を決めると、子どもたちははりきってシールを貼りますよ!



「明日は◯◯くんの番だね!」と先を見通す力も育ちます。
④ お兄さん・お姉さんと一緒に遊ぶ
上のクラスの子どもたちと一緒に遊ぶ活動です。
「今日は◯◯組さんと一緒に遊ぶよ」と伝えると、子どもたちはうれしそうな表情になります。



お兄さん・お姉さんの遊びって魅力的に見えるんですよね!
日ごろの姿から「あんな風になりたいな」という憧れの気持ちが自然と芽生えています。
一緒に遊ぶときのポイントは以下の3つ。
- 鬼ごっこやボール遊びなど、シンプルで楽しい遊びを選ぶ
- 上のクラスの子には事前に「やさしく教えてね」と伝える
- 「◯◯お兄さんみたいにできたね」と具体的に認める



上のクラスの子どもたちも「教える」経験で自信がつくので、お互いにとって素敵な時間になりますよ!
⑤ 「◯◯組さんになったらどんなことをしたい?」と考える
進級したらやってみたいことについてみんなで考える活動で、 3〜5歳児におすすめです。
「◯◯組さんになったら、何をしてみたい?」と問いかけると、「走るのが速くなりたい」「お当番をがんばりたい」など、子どもたちからいろいろな声が出てきます。



子どもたちの「やってみたい」という気持ちを引き出すことで、進級への期待がぐんと高まりますよ!
みんなで考えるポイントは、
- 集まりでみんなに投げかける
- 思いつかなかったら、次の集まりまでに考えるのもOK
- 「◯◯ちゃんと同じように”走るのが速くなりたい”って思う人?」と投げかけると、意見を出すのが苦手な子も参加しやすい
という感じです。



出てきた意見を絵にしたり、写真と一緒に掲示したりすると、子どもたちは何度も見て「早く◯◯組さんになりたいな」と思えますよ!
【これ1つでOK!】進級のスケッチブックシアターで保育を広げる


ここまで「成長を実感させる活動」や「進級への期待を高める活動」を紹介しましたが、実はこれらが1つにまとまった教材があるんです!
それが、『つかえる保育』がつくったスケッチブックシアター「わくわく!しんきゅう うれしいな」です。



「進級が近づく3月」や「進級したうれしさいっぱいの4月」にぴったりの教材なんです。
宣伝になってしまいますが、保育歴16年の経験をぎゅっと詰め込んだので、進級に向けた活動を広げてくれるグッズになっています。
特徴は3つ!
- 1・2歳児クラス向けと3・4歳児クラス向けの2つのお話がセットになっている
- ひよこ→にわとり、あおむし→ちょうちょなど、変身の仕掛けで「大きくなる」をわかりやすく表現
- 読み聞かせ後の活動につながるぬりえ付き
「大きくなったね」「ステキな◯◯組さんになるね」というメッセージが、子どもたちの心に響く内容です。
実演動画もこちら。
スケッチブックシアターの詳しい内容や活用方法は以下の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
3月の保育で注意したい3つのポイント


①一人ひとりの思いを尊重する
子どもによって進級に対する気持ちはさまざまです。「早く○○組さんになりたい!」とワクワクしている子もいれば、環境が変わることにドキドキしてい子もいます。
どちらの気持ちも大切にして、無理に「大きくなることが良いこと」と押し付けないようにしましょう。



子どもの気持ちに寄り添うことが何より大切です。焦らず、一人ひとりのペースを尊重しましょう!
大切なポイントはこちらです。
- 子どもの言葉や表情から気持ちを読み取る
- 「そう思うんだね」と気持ちを受け止める
- 日常の中で「できるようになったね」と具体的に認める



「進級」を意識させすぎるのではなく、自然な会話の中で成長を喜び合うことを大切にしてくださいね!
②落ち着いて安心できる環境づくりを大切にする
3月は子どもたちが環境の変化を感じて、ワクワクしつつもドキドキしたり、不安を感じたりする時期です。
そんな時期だからこそ、安定した生活の流れを作り、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを心がけましょう。



「いつもと同じ」という安心感が、子どもたちの心の支えになります!
環境づくりのポイントは以下の通り。
- 静かに過ごせるコーナーを設ける
- 寝転がると気持ちの良いソファーやクッションを用意する
- 保育士とのスキンシップを増やす
走り回る子も増えがちな時期なので、そうなる前に絵本を読んだり、遊びに誘ったりして、気持ちを落ち着かせる工夫も大切です。



子どもたちが安心して過ごせる環境があってこそ、進級への期待も高まっていきますよ!
③保育者自身の心身のケアも大切にする
3月は子どもたちだけでなく、保育者自身もさまざまな感情を抱える時期です。
1年間一緒に過ごした子どもたちとの別れの寂しさや、新年度への期待や不安など、複雑な気持ちになることも自然なことです。
保育者の心が安定していることが、子どもたちの安心につながります。



自分自身のケアも大切にしましょう!
気持ちを整理するために、
- 別れの寂しさや新年度への不安は自然な感情と認める
- 感情を抑え込まず、同僚と共有して気持ちを軽くする
- 子どもたちとの最後の時間を意識的に楽しむ
などを意識すると良いかもです。



そして、体調管理も大切になります!
- 季節の変わり目の寒暖の差で風邪をひきやすい
- 担任決めや異動など環境の変化が目前
- 新年度準備で保育士さんは忙しくなる時期
どうしたって忙しい毎日ですが、保育者が笑顔でいることが、子どもたちにとって最高の安心材料です。



自分を大切にすることも、立派な保育の一部ですよ!
【3月】保護者とのやりとりで大切にしたい3つのこと


長くなってきましたが、保護者との関係はとても大切なので、保護者対応もまとめます。
保護者と一緒に子どもの成長を喜ぶ
3月は、保護者と一緒に子どもの成長を振り返り、喜び合う大切な時期です。
1年間の成長を具体的に伝えながら、その成長を支えてくれた保護者の方への感謝も忘れずに伝えましょう。
保護者の方は仕事と育児の両立で毎日大変なのに、子どもたちのために頑張っています。



その努力をしっかり認めることも保育者の大切な役割です!
例えばこんな感じです。
- ◯◯くんが成長したのは、お母さんが美味しいご飯と愛情を与えてくれたからです
- おうちが安心できる場所だからこそ、◯◯ちゃんは保育園でいろんなことに挑戦できました
- ◯◯ちゃんが友だちと優しく関われるのは、お母さんの温かい言葉かけで育ったからですね
子どもの成長を共に喜び合うだけでなく、保護者のがんばりを言葉にして、感謝することが大切です。



お互いに嬉しい気持ちで1年を締めくくりことができますよ。
環境の変化は子どものドキドキにつながることも伝える
3月は子どもたちにとって、進級を前にしたワクワクとドキドキが入り混じる時期です。
この複雑な気持ちを保護者の方に伝えることも大切です。



保護者の方は、子どもの「落ち着きがない」「甘えが増えた」という変化に気づいても、それが進級前の緊張からくるものだとは気づかないことも多いんですよ。
保護者に伝えるポイントはこちら。
- 「進級前は子どもたちの気持ちが揺れやすい時期です」と伝える
- 「家でも甘えが増えたり、落ち着きがなくなったりすることがあるかもしれません」と具体例を示す
- 「いつも以上にスキンシップや話を聞く時間を大切にしてあげてください」とアドバイスする



わかっていれば保護者の方もムダにイライラしないで済みますので、ぜひ事前に伝えておきましょう!
保護者の気持ちも聴く
3月は子どもだけでなく、保護者の方もさまざまな変化や不安を抱える時期です。
- 4月から下の子も入園して、複数の子どもの送迎が始まる
- 育休明けで仕事と育児の両立に不安がある
- 職場の異動などの変化で、仕事や生活のリズムが変わる
保護者の気持ちに耳を傾け、寄り添うことも大切にしましょう。



「4月からお母さんは何か変化がありますか?」「何か心配なことはありますか?」と優しく問いかけると、話してくれるかもしれません。
その際はこんなことがポイントになります。
- 送迎時の何気ない会話から困りごとをキャッチする
- 「大変ですね」「心配ですね」と共感する言葉をかける
- できる範囲でのサポート方法を一緒に考える
保育者は「子育て中の親子の一番近くにいる応援者」です。



話を聴くだけでも保護者の方の気持ちは軽くなるので、ぜひ声掛けをしてみてください!
まとめ:安心感の中で成長を喜び合う
この記事では、3月の進級準備期に子どもたちの「大きくなった!」という実感を引き出す保育実践をご紹介しました。
3月の保育で大切なことは5つ。
- 子どもの成長を一緒に味わう
- 進級への期待を無理なく育む
- 子どもが落ち着ける環境をつくる
- 保護者と成長を共有し、感謝を伝える
- 自分の健康も大切にする
忙しい時期だからこそ、「今、この瞬間」を大切に、子どもたちと笑顔で過ごしてくださいね。



子どもたちも保育者も保護者も、みんなが安心して進級を迎えられることを願っています!
長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。