【具体例あり】1歳児クラスの保護者会・懇談会の内容や準備、発達まで解説

この記事では、1歳児クラスの保護者会・懇談会を成功させるために、どんなことを話したらいいのかがわかる具体例をまとめました。

16年保育士をやってきて、1歳児クラスは2回担任をしている経験から、コツをまとめました。

記事の前半では「1歳児の特徴や発達」についてまとめ、後半では「家庭でできるサポート」や「1歳の懇談会でおすすめグループワーク5選」を紹介しています。

1歳児クラスの保護者会で伝える5つのこと

1歳クラスの保護者会では、保護者に伝えたい大切な内容が5つあります。

この記事では①〜③について、具体例なども含めて解説していきます。

1歳児クラスの1年間の保育を伝える

担任や保護者の自己紹介のあと、1番最初に話すのは「担任の思い」や「1年間の保育」です。

1歳児クラスの保育で大切にしたいポイントを、子どもの発達をベースに7つまとめました。

では、保護者への伝え方をいくつか紹介します。

例① いっぱい歩いて楽しいことを見つけよう

1歳児クラスでは、子どもたちの歩行が安定し、自分の足で世界を広げていく姿が見られます。

先日、園庭で素敵な場面がありました。

このように、1歳児は歩くことが楽しくなり、興味の向くままに動き回ります。そして、気になるものを見つけると、じっと見つめたり、指で触ったりして確かめようとします。

---

例② 歩くって楽しい！たくさん身体を動かそう

先日、園庭でこんな姿が見られました。

この遊びを通して、Aくんは歩く、小走りをする、しゃがむなど、さまざまな動きを自然と体験していました。

遊びの中で全身の筋肉やバランス感覚が育っていきますし、ボールとの関わりを通して、空間認識能力や目と足の協応動作も少しずつ発達していきます。

---

1歳児の発達と成長

＊子どもの発達をわかりやすく説明してくれる、この本を参考にしています。

①運動機能：歩行が安定し、全身の動きが活発に

安定して１人で歩けるようになり、全身をつかった遊びも楽しめるようになります。手先の器用さも増して、新しいことに挑戦する姿が見られます。

0歳児のころはハイハイが中心でしたが、1歳児になると歩くことが楽しくなり、行動範囲がぐっと広がります。

②人間関係：大人への信頼感をベースに、友だちへの関心も芽生え

特定の大人への信頼感を土台に、周りの子どもたちにも少しずつ関心を示すようになります。

まだ誘い合って遊ぶまではいきませんが、保育者が間に入ることで、「楽しい」とか「嬉しい」などの気持ちを友だちと共感することができます。

③基本的生活習慣：「自分でやりたい」気持ちが芽生える

食事、排泄、着脱など、基本的な生活習慣に関心を持ち始め、「自分でやりたい」という気持ちが芽生えます。

0歳児のころは全面的に大人の世話が必要でしたが、1歳児になると少しずつ自分でやろうとする姿が見られるようになります。

④言葉：単語を話せるようになり、言葉の世界が広がる

生活の中で使われる言葉を理解し、簡単な単語を話せるようになります。

0歳児のころは喃語が中心でしたが、1歳児になると意味のある言葉を話し始め、コミュニケーションの幅が広がります。

⑤認知：好奇心旺盛に、周りの世界を探索

周りの環境に対する好奇心が旺盛になり、様々なものに興味を示します。

0歳児のころは目の前のものに反応する程度でしたが、1歳児になると自ら環境に働きかけて探索するようになります。

⑥心：自我の芽生えと、感情表現が豊かに

自我が芽生え始め、自己主張をするようになります。また、喜怒哀楽の感情表現も複雑になっていきます。

大人に手伝われるのを嫌がり「自分で！」と怒るなど、「自分は〜したい」という気持ちがどんどん大きくなる時期です。

0歳児のころは快・不快程度の感情表現でしたが、1歳児になると感情表現がぐっと広がっていきます。

⑦遊び：探索活動が活発になり、遊びの幅が広がる

歩行の安定とともに、探索活動が活発になり、遊びの幅が大きく広がります。

0歳児のころに比べると手先指先の力の入れ方などを調整する力がつくので、容器のふたを開け締めできるなど、動きの幅が広がります。

⑧社会性：大人との信頼関係を基に、世界が少しずつ広がる

特定の大人との信頼関係を土台に、周りの人やものへの関わりが徐々に広がります。

0歳児のころは特定の大人との関係が中心でしたが、1歳児になるとまねっこや探索を通して、少しずつ周囲への認識を広げていきます。

【補足】家庭で大切にしたい３つのポイント

① 絵本の読み聞かせでスキンシップと言葉を楽しむ

子どもをひざにのせて、家庭でも読み聞かせを楽しんでほしいですね。

また、言葉の理解がどんどん進む時期なので、

などがぴったりですね。

② 生活リズムが心と身体の成長の土台を作る

毎日できるだけ同じ生活リズムで過ごすことが大切になります。

同じ時間や流れで生活をすることで、

など、子どもにとってプラスしかありません。

③ 安全な環境を整える

1歳児は歩行が安定し、探索活動が盛んになる時期なので、事故のリスクも高まります。

子どもにとっては遊んでいるだけですが、気をつけないとケガなどにつながる可能性があります。

1歳児クラスの懇談会で伝えること

1歳児の発達を改めてまとめます。

①運動機能
②人間関係
③基本的生活習慣
④言葉
⑤認知
⑥心
⑦遊び
⑧社会性

1歳児クラスの懇談会でおすすめのグループワーク5選

グループワークのやり方

１つのワークで30分ほどかかります。

1. 「おうちの遊びアイディア交換会」

2. 「イヤイヤ対策会議」

3. 「うちの子どもってこんな子」

4. 「わが家の食事タイム」

5. 「みんなで考える！ヒヤリハット体験共有会」

---

アイスブレイクやグループワークについて、さらに知りたい方はこちらをどうぞ。

まとめ

1歳児クラスの保護者会や懇談会で伝えたい内容をまとめました。

1歳児クラスの保護者会や懇談会が、参加者にとっても、先生たちにとっても、素敵な時間になるよう願っています。