こんなお悩みを解決します。
この記事では、子どもたちが食べることや食べ物、食事のマナーなどの興味が広がるスケッチブックシアターのアイディアをまとめています。
- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 子どもの主体性を引き出す保育が得意
- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 子どもの主体性を引き出す保育が得意
乳児と幼児に分けて、楽しみやすいスケッチブックシアターのアイディアを出しているので、ぜひ参考にしてください。
「クラスで食育を進めたい」「スケッチブックシアターを作りたいけど、題材が思いつかない」と思っている保育士さんはぜひご覧ください。
食育とスケッチブックシアターの相性はバッチリ!
「野菜を食べてくれない」「好き嫌いが多い」など、食事の悩みを抱える保育士さんは多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決する強い味方が、スケッチブックシアターを使った食育です。
スケッチブックシアターは、めくるたびに絵が変わったり、仕掛けが現れたりと、子どもたちをワクワクさせる魔法のようなツール。
この魅力を食育に活かせば、子どもたちの食への興味がぐんと高まります。
食育は子どもたちの健康な心と体を育むために欠かせません。楽しく学べるスケッチブックシアターを使えば、自然と食への関心が芽生えていきますよ。
スケッチブックシアターを使った食育のメリット
スケッチブックシアターを使った食育には、3つの大きなメリットがあります。
①視覚的に楽しく学べる
スケッチブックシアターは、大きな絵と楽しい仕掛けで子どもたちの目を引きます。
「食べ物の絵を見る」だけでなく、「めくると野菜が育つ」「仕掛けをめくると果物が現れる」など、視覚的な楽しさがたっぷり。
楽しいからこそ、子どもたちはスケッチブックシアターの内容を、しっかりキャッチしてくれるんです!
②子どもの興味を引き出しやすい
「次はどんな絵が出てくるかな?」「この仕掛けは何だろう?」と、子どもたちはワクワクしながらスケッチブックシアターを見ます。
この好奇心が、食べ物への興味につながります。
「ピーマンは嫌い」という子にも、「ピーマン」への楽しいイメージをスケッチブックシアターで伝えることもできますね。
③保育士の創意工夫が活かせる
市販の教材と違い、スケッチブックシアターは手作りできるのが魅力。
「クラスの子たちに合わせて作れる」「今、伝えたいことをテーマにできる」など、保育士の創意工夫を存分に活かせる効果的な保育教材です。
食育は「ただ教える」のではなく、「楽しみながら学ぶ」ことが大切。スケッチブックシアターは、そんな楽しい食育にぴったりなんです。
年齢別おすすめアイディア
子どもの年齢によって、スケッチブックシアターの内容も変えていくと効果も高まります。
ここでは、0〜2歳児向けと3〜5歳児向けのアイディアをご紹介します。
0〜2歳児向け:感覚を楽しむ食育シアター
この年齢の子どもたちは、「見る・触る・聞く」などの五感を使って世界を理解していきます。そのため、食育シアターも感覚を刺激するものがおすすめです。
例えば、
- めくると様々な果物が現れる「いないいないばあフルーツ」
- 触り心地の違う素材で作った「やさいのかたち」
- お話の中に擬音をたっぷり加えた「おいしいね、もぐもぐごはん」
など、子どもたちが見たり、聞いたり、触ったり、話したりできる内容にすると、楽しみやすくなります。
スケッチブックシアターを通して感じた「楽しさ」が、子どもたちの「食べたい」という気持ちになりますね!
3〜5歳児向け:学びを深める食育シアター
言葉の理解が進み、より複雑な内容も楽しめるようになるこの年齢。
「見る・触る・聞く」などの五感をつかう内容だけでなく、食べ物の栄養や食事のマナーなど「食の学び」も取り入れることができます。
例えば、
- 野菜が育つ過程がわかる「おおきくなあれ やさいのたね」
- 食事のマナーを学べる「たべるときのおやくそく」
- 栄養素について知る「からだをつくるたべものなあに?」
などのテーマをスケッチブックシアターにするのもおすすめです。
どの年齢でも大切なのは、子どもたちが「楽しい!」と感じること。楽しさの中に学びがあるスケッチブックシアターで、食育を進めていきましょう。
【0歳/1歳/2歳向け】食育シアターアイディア9選
0〜2歳児向けの食育シアターは、感覚を刺激するものが効果的です。
こちらの10パターンを参考に、子どもたちが喜ぶシアターを作ってみてくださいね。
①「いないいないばあフルーツ」
- めくると様々な果物が現れる仕掛けです。
- リンゴ、バナナ、イチゴなど、子どもたちになじみのある果物を登場させる。
- めくる前に「次は誰かな?いないいないばぁ〜」などと子どもと一緒に声を出すと、より楽しめます。
② 「ふわふわモコモコやさいランド」
- 野菜の形をした、触り心地の違う素材を貼り付けます。
- キャベツはフワフワした布、ニンジンはツルツルした布など、触感の違いを楽しめるようにする。
- 「どれが一番気持ちいいかな?」と問いかけながら、触ってもらいます。
子どもが触るときは「そーっと触ってね」と伝えると良いですね。
③ 「おいしいね、もぐもぐごはん」
- 食べ物を食べるときの音を擬音にして、子どもたちと楽しむお話。
- ニンジンを食べるとカリカリ、スープを飲むとゴクゴクなど、食べ物に合わせた音を用意する。
- 2歳児クラスでは「これを食べたらどんな音がするかな?」などと、子どもたちに聞いてもおもしろいですよ。
子どもたちとイメージや発想を広げるのって楽しいですよね!
④ 「あまい?からい?どんなあじ」
- 年齢に応じて「甘い」「辛い」「すっぱい」などがわかる食べ物を描く。
- 「どんな味かな?食べてみようか」といってみんなで食べるまねっこをする。
- 「あっま〜い」「から〜い!」などと味を想像して楽しむ。
⑤ 「みんなでたべよう いただきまーす」
- スケッチブックシアターに出てくる食べ物を、みんなで「もぐもぐ」食べて遊ぶ。
- 「あっ、りんごだ。いただきま〜す。もぐもぐもぐ、あー、美味しかった」という同じフレーズを楽しむ。
- お話が進むにつれて、「おなかいっぱいになってきたね」「まだ食べられる?」などと声かけするとより楽しくなる。
最後の方に「でっかいおにぎり」などを登場させると、子どもたちは大喜びです!
⑥ 「つめたい?あったかい?たべものタッチ」
- 冷たいものや温かいものを食べるまねっこをして楽しむシアターです。
- アイスクリームや冷蔵庫で冷やしたりんごなどを食べたら「つめた〜い」。
- 温かいスープやうどんを食べたら「あったか〜い」と温度を感じて遊ぶ。
「今日は暑いから、冷たいもの食べようか」などと、声をかけてから始めると盛り上がりますね!
⑦ 「おおきい?ちいさい?たべものくらべ」
- 食べ物の大きさの違いを楽しむシアターです。
- 大きなスイカと小さなみかん、長いキュウリと短いナスなどを比較する。
- 「どっちが大きいかな?」と問いかけながら見せます。
⑧ 「かくれんぼやさいさがし」
- 野菜が隠れている仕掛けを作ります。
- 葉っぱをめくるとキャベツが、土をどかすとニンジンが出てくるなど。
- 「どこにいるかな?」と声をかけながら探してもらいます。
仕掛けをめくったけど何にもなかったり、もぐらが出てきたりなど、子どもたちがビックリするような仕掛けも入れられますね。
⑨ 「ぴかぴかつやつやきれいだね」
- 食べ物のつやや輝きを表現するシアターです。
- リンゴは赤いピカピカシール、ナスは紫のつやつや紙を使うなど。
- 「きれいだね」「ピカピカしてるね」と声をかけながら見せます。
光沢のある折り紙がつかえそうですね!
【3歳/4歳/5歳向け】食育シアターアイディア9選
① 「野菜はどうやってできるの?」
- 野菜が育つ過程を楽しく学べるシアターです。
- 種から芽が出て、花が咲き、実がなるまでを、めくりながら見せます。
- 「この花はなんの野菜かな?」などとクイズ形式も入れると、子どもたちの興味がさらに高まります。
② 「これで何ができるかな?」
- 料理の素材をイラストで見せて、「これで何ができるかな?」とクイズにする
- 例えば、小麦粉やイースト、塩などのイラストを見せる。
- こねられてパン生地になり、オーブンで焼かれておいしいパンに変身する様子を表現します。
- 料理の過程を楽しく学べるシアターです。
いつもの食事も「これはどうやってできているんだろう?」と興味が湧きそうですね!
③ 「からだの中のたべもの探検」
- 食べ物が体の中でどう働くかを学べるシアターです。
- 口から入った食べ物が、胃や腸を通って栄養になっていく様子を、簡単な仕掛けで表現します。
- 「食べ物はどこを通るかな?」と子どもたちに問いかけながら進めます。
④ 「魔法のおべんとうばこ」
- バランスの良い食事を学べるシアターです。
- 空のお弁当箱に、主食・主菜・副菜・果物などを子どもたちと一緒に選んで入れていきます。
- 「次は何を入れようか?」と子どもたちの意見を聞きながら、楽しく学べます。
彩りや栄養のバランスなども、楽しく考えられそうですね。
⑤ 「たべものなかよし大作戦」
- 食べ物の相性を学べるシアターです。
- 例えば、ご飯とみそ汁、パンとスープなど、相性の良い組み合わせを見つけていきます。
- 「この食べ物のお友だちは何かな?」と問いかけ、子どもたちの意見を聞きながら進めます。
⑥ 「どこでとれるの?たべものクイズ」
- 食べ物の産地や収穫方法を学べるシアターです。
- 海でとれるもの、畑でとれるものなどを、クイズ形式で出題します。
- 「この食べ物はどこで採れるかな?」と子どもたちに考えてもらい、楽しみながら学びます。
ふだんの食事で「これは海から来たものだ!」などと声が上がると嬉しいですね!
⑦ 「おいしい味のひみつ」
- 5つの味(甘い・しょっぱい・すっぱい・苦い・辛い)を学べるシアターです。
- それぞれの味を代表する食べ物を紹介し、「どんな味かな?」と問いかけます。
- 子どもたちの表情や反応を見ながら、味の違いを楽しく伝えます。
⑧「たべものの色でレインボー」
- 食べ物の色の多様性を学べるシアターです。
- 赤・橙・黄・緑・青・紫と、虹の色に沿って食べ物を並べていきます。
- 「次は何色の食べ物かな?」と子どもたちに予想してもらいながら進めます。
おうちの人と行くスーパーなどでも、「食べ物の色」に興味が広がりそうですね!
⑨ 「いただきますの魔法」
- 食事のマナーや感謝の気持ちを学べるシアターです。
- 「いただきます」「ごちそうさま」の意味や食べるときのマナー、食事を作ってくれた人への感謝の気持ちを伝えます。
- 食べ物や料理を作ってくれた人の姿を見せながら、感謝の気持ちを育みます。
背筋を伸ばして食べたり、こぶし1個分の間を空けて座るなど、食事のマナーを見える化できますね!
作り方のポイント
スケッチブックシアターを作る際は、以下のポイントを押さえると効果的です。
大きくてはっきりした絵を心がける
- 子どもたちみんなが見やすいように、A4サイズ以上の大きな絵を描きましょう。
- 輪郭をしっかり描き、はっきりとした色使いを心がけます。
- 細かい装飾よりも、シンプルで印象的な絵の方が効果的です。
- 遠くからでも見分けやすい、特徴的な形や色を使いましょう。
クラスの子どもたち全員が、ぱっと見て分かるイラストにしたいですね。
動きのある仕掛けを取り入れる
めくると絵が変わるだけでなく、様々な仕掛けを取り入れましょう。
- 引っ張ると野菜が土から出てくる仕掛け
- 回すと食べ物が調理されて変身する仕掛け
- めくると隠れていた野菜が現れる仕掛け
- スライド式で食べ物が移動する仕掛け
- 折り畳み式で食べ物が大きくなる仕掛け
これらの仕掛けを組み合わせたら、子どもたちの興味をぐっと引きつけられますね!
子どもが参加できる工夫を入れる
子どもたちが主体的に参加できる場面を作ることで、より深く学べます。
- 「どっちがいいかな?」と2つの選択肢から選んでもらう。
- 「みんなで数えてみよう」と声を出して数を数えてもらう。
- 「この食べ物の名前は何かな?」とクイズ形式で答えてもらう。
- 「どんな音がするかな?」と食べ物を食べる真似をしてもらう。
- 「次は何が出てくるかな?」と予想してもらう。
これらのポイントを意識しながら作ることで、子どもたちが夢中になれるスケッチブックシアターが完成します。
何度も試行錯誤しながら、あなただけの素敵なシアターを作ってくださいね。
まとめ
スケッチブックシアターを使った食育は、子どもたちの食への関心を楽しみながら育むことができる素晴らしい方法です。
- 視覚的に楽しめる
- 子どもの興味を引き出しやすい
- 保育士の創意工夫が活かせる
これらの特徴を活かして、子どもたちと一緒に楽しい食育の時間を過ごしてください。
最初は簡単なものから始めて、徐々にレパートリーを増やしていけば、きっと素敵な食育スケッチブックシアターが作れるはずです。
子どもたちの「おいしそう!」「食べてみたい!」という声が聞けるのを楽しみに、ぜひチャレンジしてくださいね。
コメント