こんなお悩みを解決します。
この記事では、子どもたちが目をキラキラさせる、魔法のような「スケッチブックシアター」についてお話しします。
16年保育士をやってきてパネルシアターやペープサートなどいろいろ経験してきましたが、スケッチブックシアターはつかいやすくて強力な保育アイテムなので要チェックです!
- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 子どもの主体性を引き出す保育が得意
- 保育歴16年の保育士
- 0歳から5歳まですべて経験
- 子どもの主体性を引き出す保育が得意
- 記事の前半
-
- スケッチブックシアターがつかえる場面
- ほかのシアターとの違い
- 活用方法
- 記事の後半
-
- スケッチブックシアターの作り方
- テーマ選びや作成のコツ
- 実践の注意点
- 記事の前半
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- スケッチブックシアターがつかえる場面
- ほかのシアターとの違い
- 活用方法
- 記事の後半
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- スケッチブックシアターの作り方
- テーマ選びや作成のコツ
- 実践の注意点
「スケッチブックシアターは知っているけど、実はよくわからない」「作ってみたいけど、何から始めたらいいかわからない」と思っている保育士さんはぜひご覧ください。
スケッチブックシアターってどんなもの?
スケッチブックシアターを一言でいうと、「すぐに始められる、ちょっと特別なお話会ができるもの」です。
クラスにスケッチブックを置いておけば、絵本や紙芝居のようにパッと取り出して、すぐに使うことができます。
最大の特徴は、子どもたちをびっくりさせたり、ワクワクさせたりする工夫が詰まっていること!
たとえば、
- ページをめくると、思わぬ展開が待っている
- 絵が動いたり、新しい絵が現れたりなど、仕掛けが入っている
- 子どもたちが一緒に参加できる場面もある
など、たくさんの工夫を入れることができます。
「子どもたちを、どうやって楽しませようかな?」と、保育士自身も楽しんでスケッチブックシアターを作ることができます。
仕掛け絵本を自分で作る感じで、おもしろそうですね!
保育のどんな場面でつかえるの?
では、具体的にどんな場面で使えるのでしょうか?年齢別、テーマ別に見ていきましょう。
年齢別の活用シーン
0〜1歳児
- 色彩豊かな絵を楽しむ
鮮やかな色づかいの絵で、視覚的な刺激を与えます。単純な形や親しみやすい動物などの絵が向いています。 - 擬音語や繰り返しのフレーズを聞く
「ワンワン」「ニャーニャー」といった動物の鳴き声や、「いないいないばあ」のような繰り返しのフレーズを取り入れます。 - 簡単な仕掛けで驚きを体験
ページをめくると絵が現れる、布をめくると動物が隠れているなど、シンプルな仕掛けで赤ちゃんの好奇心を刺激します。
2〜3歳児
- 簡単なストーリーを楽しむ
日常生活に関連した短いお話や、簡単な冒険のストーリーを取り入れます。例えば、「おもちゃの片付け」や「動物さんのお出かけ」など。 - 動く仕掛けに注目
ページの中で絵が動いたり、新しい要素が加わったりする仕掛けを楽しめます。例えば、引っぱると花が咲く、めくると動物が顔を出すなど。 - 参加型の要素を取り入れる
「どっちに行くかな?」と選択を促したり、「いっしょに数えてみよう」と声を出す場面を作ったりして、子どもたちが積極的に参加できるようにします。
4〜5歳児
- しっかりとしたストーリー展開を楽しむ
起承転結のある物語や、ちょっとした問題解決のプロセスを入れたお話を取り入れます。例えば、「友だちと協力して宝物を見つける冒険」など。 - 想像力を刺激する仕掛け
「次はどうなると思う?」と問いかけたり、予想外の展開を楽しんだりできる仕掛けを入れます。例えば、めくると思わぬキャラクターが登場するなど。 - 学びの要素を取り入れる
数の概念、文字の認識、社会のルールなど、就学前の学びにつながる要素を、楽しみながら取り入れます。例えば、「町の中のサインを探そう」といった内容。
年齢ごとのスケッチブックシアターのアイディアをまとめた記事もあります。
テーマ別の活用例
- お話や物語:昔話や子どもたちの好きなおばけや忍者などを題材にして、お話を作れます。
- 季節の行事:七夕、ハロウィン、クリスマスなど、季節の行事を題材にしたお話を作れます。
- 生活習慣:手洗い、歯磨き、お片付けなど、日常の習慣をテーマにしたお話で、楽しみながら学べます。
- 食育:野菜が主人公のお話や野菜の名前当てゲームなど、食への興味を引き出せます。
- 童謡や歌:歌の内容を絵にして、歌いながらページをめくって見せることもできます。
お話だけじゃなくて、アイディア次第でどんなものも作れるのがすごいですね!
行事ごとのスケッチブックシアターのアイディアをまとめた記事もあります。
他のシアターとどう違うの?
ちょっと思ったんですけど、他のシアターでも良くないですか?
確かに似ているところもありますが、それぞれに特徴があるんです。比べてみましょう。
絵本・紙芝居との比較
- 完成された絵や物語を子どもに読み聞かせができる。
- 絵や色づかい、言葉、擬音などに創造性・芸術性があり、子どもの想像力や心の栄養になる。
- 種類も多く、本屋や図書館で手軽に用意することができる。
絵本や紙芝居は種類も内容もたくさんあり、子どもたちの興味や年齢に合わせて、自由に選ぶことができます。
スケッチブックシアターは途中で絵を動かしたり、子どもたちに「おお!」と驚いてもらえる仕掛けを入れられるのが、大きな違いです。
自分で作れるので、保育の中で子どもたちに伝えたいことを盛り込めるのも、保育士にとっては役に立つポイントです。
パネルシアター・エプロンシアター・ペープサートとの違い
- パネルやエプロン、ペープサートなど、子どもにとって「特別感」がある。
- どれも手作りすることもでき、クラスの子どもたちの興味関心にあわせたものを用意できる。
- パネル台やエプロンの装着、キャラクターの出す順番を整えるなど、シアターをやるのに準備が必要。
パネルシアターやエプロンシアターは、キャラクターを自由に動かせる点が魅力です。
でも、準備に時間がかかったり、場所を選んだりすることも。
スケッチブックシアターも同じ「シアター」に入りますが、スケッチブックをさっと取り出すだけで始められます。
「今やりたい!」というときに、すぐに始められるのが大きな違いになっています。
手袋シアター・パペット・指人形との違い
- 演じ手の思ったように動かせるので、表現の自由度が大きい。
- 子どもたちとタッチをするなど、触れ合いも楽しめる。
- パペットなどを出すだけでできるが、ストーリーなどを自分で考える場合もある。
手袋シアターなどは、キャラクターの動きや表情がとてもリアルに表現できます。
一方、スケッチブックシアターは背景も含めた世界観全体を表現しやすいんです。
また、登場させられるキャラクターの数にも違いがあります。
- 手袋シアター・パペット・指人形:手や指の数だけ
- スケッチブックシアター:絵を描いたり貼るだけなので、特に制限がない
それぞれの特徴に合わせた、使い分けが大切ですね。
スケッチブックシアターの独自性
スケッチブックシアターの特徴を5つまとめます。
- 準備が簡単で、どこでもすぐに始められる
- ページをめくる楽しさと、絵が動く驚きがある
- 手作りならではの温かみがある
- 子どもたちの参加を促しやすい
- 子どもたちに伝えたいことをお話に組み込める
どれも素敵な特徴ですよね。
楽しいお話もできるし、保育をサポートする「⑤」のような使い方もできるので、とっても便利なグッズです。
ぜひ、実際に使ってみてください。子どもたちの反応に、きっと驚かれると思いますよ。
スケッチブックシアターの具体的な活用法は?
さて、ここからは具体的な活用法をご紹介します。日常の保育から特別な行事まで、様々な場面でつかえますよ。
日常の保育での使い方
- 朝の会:その日の予定や天気を楽しく伝えられます。
- 絵本の時間:いつもの絵本タイムをちょっと特別に演出できます。
- 昼食前:食育のお話で、苦手な食べ物への興味を引き出せます。
- 午睡前:お昼寝の前の読み聞かせでもつかえます。
- 当番保育の前:夕方の当番に入る前に、楽しいお話で気持ちを切り替えます。
行事や特別な場面での活用例
- 誕生日会:誕生日や誕生日ケーキの話など、特別な内容のものが良いですね。
- 季節の行事:七夕や十五夜、クリスマスなど、行事の由来や雰囲気を楽しく伝えられます。
- 避難訓練:防災教育を楽しく分かりやすく伝えることができます。
- 遠足やお散歩:戸外活動をするときの約束を、目で見える形で伝えられます。
ただ話すのではなく「情報を見える化」できるから、わかりやすく伝えられますね!
スケッチブックシアターの4つの教育効果
スケッチブックシアターは、実は、子どもたちの成長と発達に大きな影響を与える教育効果があるんです。
① 想像力と創造性の育成
スケッチブックシアターでわくわくするお話を見ることで、子どもたちの想像力が刺激されます。
「次はどうなるんだろう?」と自分なりにイメージを広げたり、思いもよらぬ展開を楽しむ中で、創造性も豊かに育っていきます。
② 言語発達の促進
お話を聞いたり、一緒に声を出したりすることで、語彙が増え、表現力も豊かになります。
繰り返しのフレーズや、子どもたちも思わず一緒に声に出したくなる言葉を入れると、楽しみながら自然に言語能力を伸ばすことができます。
『おおきなかぶ』の「うんとこしょ、どっこいしょ」などが良い例ですね!
③ 集中力と理解力の向上
絵と言葉、そして動きのある仕掛けが組み合わさることで、子どもたちの興味を引き付け、集中力を高めます。
また、ストーリーの展開を理解する力も自然と身につきます。
④ 感性と情操の教育
色彩豊かな絵や、お話に込められた感情表現を通じて、子どもたちの感性が磨かれます。
喜怒哀楽を体験することで、情操も豊かに育っていきます。
クラスの子どもたちに身近なストーリーにしたら、共感されやすくなりそうですね!
スケッチブックシアターはどうやって手に入れるの?
「素敵だな」と思ったら、さっそく手に入れたくなりますよね。
購入する方法と手作りする方法があります。
購入方法と注意点
教材店やオンラインショップで購入できます。
ただし、既製品は値段が高めだったり、テーマが限られていたりすることも。
子どもたちの興味や園の方針に合うか、よく確認してから購入しましょう。
自分で手作りする
手作りなら、子どもたちの興味や園の方針に合わせて自由に作れます。
コストも抑えられて、何より作る過程も楽しいんですよ。
慣れるまでちょっと時間はかかりますが、ぜひチャレンジしてみてください。
手作りする場合、どんな材料が必要?
スケッチブックシアターをつくるために、必要な材料を見ていきましょう。
基本的な材料リスト
- スケッチブック(B4サイズがおすすめ)
- クレヨンや色鉛筆、マーカーなど(お好みの画材)
- はさみ
- のり
- セロハンテープ
あると便利な道具
- カッターナイフ
- 両面テープ
- カラーペーパー
ほとんどが保育園にあるものですね。特別なものを用意する必要がないのも嬉しいポイントです!
どんな内容のスケッチブックシアターを作ればいいの?
内容は子どもたちの年齢や興味、そして保育のねらいによって変わってきます。
年齢に合わせたテーマ選び
- 0〜1歳児:身近な動物や乗り物など、シンプルで分かりやすいテーマ
- 2〜3歳児:日常生活や簡単な冒険のお話
- 4〜5歳児:季節や行事、友だちとの関わりなど、少し複雑なテーマも
行事に合わせたテーマ選び
- 季節と行事:春夏秋冬、こいのぼり、梅雨、海やプール、お月見、ハロウィン、クリスマス、大掃除、お正月
- 保育園の行事:入園式、こどもの日、遠足、プール開き、運動会、芋ほり、発表会、クリスマス会、節分、ひなまつり、卒園式
保育のねらいに合わせたテーマ選び
その時々の保育のねらいや子どもたちに伝えたいことに合わせて、つくることもできます。
たとえば、こんな感じです。
- おもちゃの貸し借り:「入れて」「貸して」「いいよ」「あとで」などのやりとりをお話にする
- 着替えのやり方:「衣服の表裏」や「座って着替える・立って着替える」「脱いだものをかごに入れる」などがわかるお話
- ドッジボールのやり方:お話を見ていると、ドッジボールのルールが分かる内容
「楽しくお話+保育士が伝えたいこと」という内容のスケッチブックシアターをつくると、子どもたちだけでなく、日々の保育がさらに充実します。
スケッチブックシアターを作るときのコツは?
さあ、いよいよ作り始めます。ここでは、作るときのコツをお伝えします。
絵の描き方のポイント
- シンプルで大きな絵を心がける
- はっきりした色づかいで、見やすさを重視
- 細かい表現よりも、全体の印象を大切に
クラスの子どもたちみんなが見やすいように、はっきりした線や色づかいが大切です!
動く仕掛けの作り方
- 切り込みを入れて、絵を出し入れできるようにする
- ひもをつかって、絵を動かす
- ページの間に絵を挟んで、めくると現れるようにする
みんなが「あっ」と驚くようなものを作りたいです!
子どもの興味を引く工夫
- 「びっくり」の要素を入れる
- 子どもが参加できる場面を作る(例:数を数える、動物の鳴き声をマネするなど)
- 子どもたちの好きなキャラクターや身近な題材を取り入れる
「先生、またあれやって!」と、子どもにリクエストされるようなものを作りたいですね。
スケッチブックシアターを実演する時の注意点は?
最後に、実演時の注意点をお伝えします。
準備段階でのチェックポイント
- 仕掛けがスムーズに動くか確認
- ページがきちんとめくれるか確認
- 子どもたちからよく見える位置を確認
何回か練習が必要ですね!
演じ方のコツ
- ゆっくり、はっきりとした声で話す
- 効果音や声色の変化をつけて、メリハリをつける
- 子どもたちの反応を見ながら、テンポを調整する
子どもたちとのやりとりを入れると反応も見れるので、スムーズに進めやすくなります。
子どもたちの反応の見方と対応
- 興味を示している時は、少しゆっくり進める
- 集中が切れてきたら、参加型の場面を入れる
- 予想外の反応があってもあわてず、柔軟に対応する
最初は余裕がないかもですが、子どもたちの反応が見れるように、繰り返しやってみます!
まとめ
スケッチブックシアターの特徴と魅力をまとめました。
主なポイントを振り返ります。
- スケッチブックシアターはすぐにできて、子どもの反応も良い
- いろいろな仕掛けも加えられ、特別なお話会ができる
- 季節や行事、生活習慣、食育、歌など、幅広いテーマで作れる
- 保育で子どもに伝えたいことを題材にすると、情報を見える化できる
- 子どもが見やすいように、明るくはっきりした色や線で描く
保育でつかうメリットがたくさんあるのが、スケッチブックシアターでした。
最初は簡単なものから始めて、徐々にレパートリーを増やしていけば、きっと素敵なスケッチブックシアターが作れるはずです。
失敗を恐れずにぜひチャレンジして、子どもたちと一緒に、スケッチブックシアターの世界を楽しんでください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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